また、他の臓器の病気(胃癌、肝炎等)からくる腰痛もあります。
臨床治療には、外科手術や牽引、腰椎ブロック等、色々ありますが、主に局部の治療です。
それぞれ、あまり満足のいく効果が得られないのが現状です。
そこで、東洋医学からの腰痛症に対しての考え方と鍼灸治療効果をご説明させて頂きます。
東洋医学は、体整体をみる医学です。腰痛症は、東洋医学が腎臓・肝臓・脾臓の機能と密接に関係すると考えています。東洋医学では、腎臓は尿の生成だけではなく、人間の生殖・骨・椎間板・脊髄の生成、成長を司る臓器でもあるとされています。肝臓は、血液の調整・筋(スジ)、腱の潤いを司る臓器であり、脾臓は肉(筋肉)の滋養を司る臓器です。腰痛症は、すべて腎(骨)・肝(スジ)・脾(筋肉)の三つの臓器の機能不足からくると考えられています。
ですから、治療においてもこの三つの臓器を中心に行なっていきます。
ここで、三つの特徴的な症例をあげてみましょう。
症例1
Sさん、女性、28才、平成13年5月初来診
5〜6年前から腰部に鈍痛・重い・疲労感・生理痛・結婚4年間不妊・足が凍るように冷えて、軽いむくみを伴い、舌淡白、脈瑛細
診断:腎陽虚性腰痛
ハリ処方:鍼刺、腎兪、大腸兪、委中、太渓等のツボ
ハリ後にお灸。灸関元、太渓、ツボ各5分間
週二回、四週間で完治されました。
平成14年1月妊娠の知らせが届きました。
症例2
Hさん男性、31才、建築業、平成10年初来診
三年前、椎間板ヘルニアで手術後、結果良好で仕事復帰。しかし、一年後再び腰痛、坐骨神経痛を再発し、右足が痺れ、右足首が内反、雨の日には症状が重くなり、仕事に支障をきたすようになりました。
診断:肝血虚性性肝痛。
ハリ処方:鍼刺、肝兪、隔兪、十七椎、腎兪等のツボ。
ハリ後、軽いマッサージを週三回、三週間後に正常に仕事をこなせるようになり、その後も月1〜2回来診。
症例3
Kさん、女性、73才主婦、平成13年7月来診。
10年前から腰痛が気になり始め、徐々に症状が重くなり、時々胃痛、胃もたれ、足がだるく疲れやすいなどの症状も現れてきました。
診断:脾胃気虚性腰痛。
ハリ処方:鍼刺中かん、天枢、脾兪、胃兪、足三里等のツボ。
週二回四週間で完治しました。
以上の症状は、比較的分かりやすい症状です。臨床上色々複雑な症状がありますが、じっくり観察、判断し、適切に治療すれば。
満足いく効果が得られます。
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